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LLMOとは:AIの回答での見え方を5つの指標で測る方法

6分で読める袖岡侑希

LLMO(Large Language Model Optimization)は、ChatGPTやGeminiなどのAIの回答で、自社が正しく取り上げられるように情報を整える取り組みです。検索順位のような確立した指標はまだないので、言及率、正確性、引用元、比較での扱い、Googleでの表示回数の5つに分けて見るとよいでしょう。回答は毎回同じとは限らないため、条件をそろえて複数回測ることが前提になります。

著者袖岡侑希Outgleam創業者

2026年7月にOutgleamを立ち上げ、事業企画から開発までを担当する。これまでに観光業界向けのAIプロダクトの開発、旅行・マーケットプレイス分野のプロダクトづくりに携わった。

LinkedInOutgleam

LLMOとは

Ahrefsの解説は、LLMOを、言語モデルが生成する回答でのブランドの見え方を高める取り組みと説明しています。似た言葉に、GEO(Generative Engine Optimization:生成エンジン最適化)やAEO(Answer Engine Optimization:回答エンジン最適化)があります。

SEOと別のものとして考える必要はありません。Googleの公式ガイドは、生成AI検索への最適化も検索体験の最適化であり、SEOであると説明しています。同じガイドでは、AI用の新しいファイルや、生成AI検索のための特別な構造化データも不要とされています。

そのためGoogle検索については、LLMOをまったく新しい施策と捉えるより、「AIの回答という表示先で、自社の情報がどう扱われているかを確かめる視点」として位置づけるほうが実態に合います。ChatGPTなど他のサービスの仕組みは、それぞれ異なります。

なぜ検索順位のように測れないのか

検索結果では、順位が一覧で見えます。AIの回答は文章なので、1位や2位という形で並びません。さらに、同じ質問でも結果が変わる場合があります。Googleの説明では、AIによる概要(AI Overviews)とAIモード(AI Mode)は異なるモデルや手法を使うことがあり、提示される回答やリンクも一致するとは限りません。AIによる概要は、役立つと判断されたときにだけ表示されます。

TECH+の解説(2026年9月18日掲載)も、LLMOにはまだ確立された定量指標がないと述べています。1つのスコアで判断するより、見る項目を分けて、変化を追うほうが現実的です。

測定ツールを使う場合は、外から観測した結果として読むとよいでしょう。Googleの公式ガイドは、社内の順位付けやAIの仕組みにアクセスできる第三者のツールはないと説明し、「内部の指標」をうたうツールに注意を促しています。

見るべき5つの指標

次の5つは業界で標準化された指標ではなく、事業者が確認しやすい項目を整理したものです。

指標見るもの測り方
言及率質問に対して自社名が出た割合自社が出た回答の数を、回答の総数で割る
正確性回答の事実が公式情報と合う割合公式情報と合う事実の数を、回答に含まれる事実の総数で割る
引用元回答が参照したページが自社か第三者か回答のリンクを記録する
比較での扱い一緒に挙がる会社と、説明のされ方「比較」「おすすめ」を含む質問を聞く
Googleでの表示回数AIによる概要とAIモードで自社へのリンクが表示された回数Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートを見る

言及率と正確性は、計算の方法を先に決めておくと比べやすくなります。たとえば10回の回答のうち3回で自社名が出れば、言及率は30%です。回答に5つの事実が含まれ、4つが公式情報と合っていれば、正確性は80%です。これらは計算の例で、測定結果ではありません。

最後の指標だけは、Googleが提供する数字です。Search Consoleのヘルプによると、生成AIパフォーマンスレポートは2026年8月31日に全世界のサイトへ提供され、ページ、国、日付、デバイス別に表示回数を確認できます。AIの機能での表示が少ないサイトでは、レポートが表示されない場合があります。

測定の手順

測定は難しい作業ではありません。大切なのは、次回も同じ条件で測れるように記録を残すことです。

質問は、次の3種類を用意するとよいでしょう。

  • 自社名を含む質問:「〇〇(自社名)とは」「〇〇の営業時間」
  • 業種や地域の質問:「〇〇エリアでおすすめのホテル」
  • 比較の質問:「〇〇と△△の違い」

自社名を含む質問は正確性を、含まない質問は言及率を確かめるのに向いています。質問の件数は多くなくても構いません。継続できる無理のない数に絞ると、長期的な変化を追いやすくなるでしょう。測る間隔も月1回のように先に決めておくと、前回との差を比べられます。

記録は表にまとめます。項目と記入例は次のとおりで、実際の測定結果ではありません。

項目記入例
質問〇〇エリアのおすすめのホテル
AIChatGPT
日付と回数11月1日、1回目
自社名出た
事実の誤り料金が古い
引用元比較サイト
一緒に挙がった会社A社、B社

測定時の言語、地域、アカウントへのログイン状態も、表の備考欄やメモとして記録しておくとよいでしょう。条件が変わると、結果を比べられなくなるためです。

Outgleamの場合:辞書の意味が表示された例

2026年11月1日に著者の環境から「outgleam」をGoogleで検索したところ、通常の検索結果の先頭には自社のサイトが表示されました。一方で「AIによる概要」は、Outgleamを「より明るく輝く」という意味の英語の動詞として説明し、Wiktionaryを出典にしていました。

動詞としての説明は誤りではありません。ただ、事業者の名前として調べた人が知りたい内容とは違います。5つの指標で見ると、回答の内容に誤りはなくても、事業者としての言及率には課題がある状態です。検索順位だけを見ていると、この違いには気づけません。

これは1回の観測で、傾向を示すものではありません。項目を分けて見ると何が分かるかの例として読むとよいでしょう。

結果の読み方

結果は、回答に出ているかと、公式情報が整っているかの2軸で分けると、次の行動を決めやすくなります。

先に手を付けるのは、公式情報が不足している場合です。営業時間、料金、提供内容、対応地域が自社のWebサイトに明記されていなければ、AIに正確な説明を期待するのは難しいでしょう。

公式情報が整っているのに回答に出ない場合は、比較サイトや記事など、第三者が自社をどう書いているかを確認します。すでに回答に出ている場合は、内容の正確さを定期的に確かめることが中心になります。

どの場合でも、公式情報を直せば回答がすぐに変わるとは限りません。AIの回答に表示されることも保証されません。

測定の限界

自社で行う測定には、次のような限界があります。

  • 測った結果は、測った条件での観測にすぎず、すべての利用者の体験を表すものではありません
  • 施策が回答に反映されるまでの期間は予測できません。TECH+の解説には数週間から半年程度という例がありますが、1つの目安と考えるとよいでしょう
  • Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートが扱うのはGoogleの機能だけで、ChatGPTなど他のサービスは含まれません
  • 表示回数が増えても、問い合わせや売上につながるかは別に確認が必要です

数字の大小にこだわるより、同じ条件で測った前回との差を見るのが現実的です。

まとめ

LLMOは、対策を始める前に、今の状態を知ることから始まります。まず5問ほどの質問を決め、同じ条件で数回聞いて、表に記録するとよいでしょう。その結果、公式情報の不足が見つかれば、次に直す場所もはっきりします。

Outgleamは、AIが事業者をどう紹介しているかを確認できる無料のAI Visibility診断を開発しています。予定している機能はAI Visibilityのページで紹介しており、公開の案内は先行案内の登録で受け取れます。

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